高血圧って?健康上のリスクや、改善のポイント!

公開日:2026/02/19 / 最終更新日:2026/02/19
高血圧とは
高血圧という言葉はよく
見聞きしますが、
その定義や、
高血圧の何が
問題であるのかについては
よく分かっていない、
という方も
多くいらっしゃるのではないでしょうか。
「そもそも血圧って何?」
このように疑問に思っている方も
いらっしゃるかもしれませんね。
血圧とは
心臓から送り出された血液が
動脈の内壁を押す力のことです。
血圧は
体の全ての血管に存在しますが、
通常は動脈、
なかでも上腕の動脈にかかる
圧力のことを指します。
動脈とは、
心臓から全身の器官に送り出され
る血液が通る血管のことです。
血圧には
「上の血圧」「下の血圧」と呼ばれる
概念があることは
皆さんご存じですよね。
心臓は
収縮と拡張を繰り返しており、
心臓が縮んで
血液を押し出したときには
血圧は高くなります。
反対に、
次に血圧を送り出す瞬間に備えて
心臓が拡張しているときには
血圧は低くなります。
心臓の収縮により
血圧が最高に達したときの値がいわゆる
「上の血圧」で、
医学的には「最高血圧」または
「収縮期血圧」と呼ばれます。
心臓が拡張して
血圧が最低値になっているときの値がいわゆる
「下の血圧」、
医学的な呼称は「最低血圧」または
「拡張期血圧」です。

血圧は
状況に応じて変動しますが、
高い状態が長期間続くと
健康に
大きな問題を生じることがあります。
ここからは、
高血圧の定義や、
高血圧の種類について
ご説明しましょう。
1、高血圧の基準
「血圧を測ったら高い数値が出たんだけど、
これって高血圧なのかな?」
「どれくらい血圧が高ければ高血圧に該当するの?」
このように気になっている方も
いらっしゃることでしょう。
高血圧とは
繰り返し測定しても
血圧の値が
正常より高い状態のことを指します。
いつもは正常なのに
たまたま血圧が高くなった場合は
必ずしも
高血圧とはいえません。
なお、数値では
病院で測って最高血圧が
140mmHg以上または
最低血圧が90mmHg以上の場合に
高血圧に該当します。
家庭で測った血圧では
最高血圧が135mmHg以上または
最低血圧85mmHgの場合に
高血圧に該当します。
血圧に関する基準は
これだけでなく、
病院で測定した血圧に対しては
以下のような分類が
なされています。

厚生労働省 e-ヘルスネット
「高血圧」

血圧は
さまざまな要因で変動し、
病院では緊張により
高値を示す場合が
少なくありません。
そのため
病院で測った場合の
「診察室血圧」と
家庭で測った場合の
「家庭血圧」で異なる基準値が
定められています。
高血圧は
その度合いによって
Ⅰ度~Ⅲ度に分類されており、
重症度が上がるほどに
重大な病気を引き起こすリスクが
高いとされています。
正常高値血圧および
高値血圧は
高血圧の一歩手前、
いわば予備軍の段階です。
通常は
服薬などの必要はありませんが、
他の要素も鑑みて
病気になるリスクが高いと
判断された場合には
治療の対象となることもあります。
また(孤立性)収縮期高血圧とは
最高血圧だけが高いもので、
高齢者によくみられます。
2、高血圧の種類
高血圧は
「本態性高血圧」と「二次性高血圧」の
2種類に分けられます。

本態性高血圧は
直接的な原因が分からない
高血圧のことで、
生活習慣や遺伝的な要因などが
組み合わさって生じます。
本態性高血圧の発症には、
食塩の過剰摂取や
肥満を招く食事、飲み過ぎ、運動不足、喫煙、
ストレスの多い生活などが
関わるといわれています。
本態性高血圧は
高血圧全体の約90%を占め、
改善のためには
生活習慣の改善が重要です。
一方、
二次性高血圧とは
明らかに血圧上昇を引き起こす
持病があり、
それによって高血圧が生じている
状態のことです。
原因となる病気としては
甲状腺や副腎などの病気や、
睡眠時無呼吸症候群などが
挙げられます。
二次性高血圧の改善には、
原因となる病気の治療を行うことが
不可欠です。
二次性高血圧の原因となる
病気が潜んでいる
可能性を排除するためにも、
血圧が高めの場合には
まずは医療機関を受診した方が
良いといえるでしょう。
国立研究開発法人 国立循環器病研究センター
「高血圧」

高血圧による健康上のリスク
「高血圧だと何が問題なの?」
このように気になっている方も
いらっしゃることでしょう。
高血圧には
自覚症状はほとんどありません。
しかし放置していると
血管の健康を損ね、
全身の血管や
心臓に大きな病気を引き起こしてしまう
可能性があるのです。
動脈の壁は
本来しなやかで
弾力性を有していますが、
血圧が高い状態によって
常に張り詰めた状態に置かれ続けると、
次第に硬く厚くなり、
「動脈硬化」と呼ばれる
状態になってしまいます。
動脈とは、
心臓から全身の臓器に向かって送り出される
血液が通る血管のことです。
反対に、
全身の臓器から心臓に戻る血液が通る血管を
静脈といいます。
動脈硬化は
全身の血管に起こり、
放置していると血管の狭まりや、
血栓による詰まり、
血管の破裂などを招きます。
これにより
狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、脳出血、
大動脈瘤(りゅう)、腎硬化症などの
さまざまな病気を
引き起こしてしまうのです。
狭心症とは、
心臓を取り巻く
「冠動脈」という動脈が細くなり、
血液が流れにくくなった状態です。
血液は
全身の臓器に酸素を供給する
役割を果たしているため、
冠動脈の血流が悪くなると
心筋(心臓の筋肉)が酸素不足に陥り、
痛みなどの症状を引き起こします。
心筋梗塞は冠動脈がふさがれ、
心筋の細胞が壊死してしまう
病気です。
壊死が起こると
二度と元には戻らないので、
迅速な処置をしなければ
命が危険にさらされます。
脳梗塞では
心筋梗塞と同様に
脳の血管がふさがれ、
脳の壊死が起こります。
一命を取り留めても
後遺症が残ることの多い
重大な病気です。
脳出血は
脳の細い血管が裂け、
脳の組織の中で
出血してしまう病気で、
出血により
脳の機能に障害を来します。
高血圧を放置していると
起こりやすく、
前触れがないのが特徴です。
大動脈瘤は、
動脈が
こぶ状に膨らんだ状態のことです。
動脈硬化が進行して
血管が脆くなると、
血圧によって
大動脈の一部がこぶ状に膨らみます。
このこぶを放置していると
やがて破裂し、
大量の出血を起こしてしまいます。
腎硬化症は
腎臓の血管に動脈硬化を起こし、
老廃物をろ過して
体外に排出する腎臓の機能が
低下してしまう病気です。
このように、
高血圧を放置していると
命を脅かしたり、
大きな後遺症を残して
生活の質を大きく下げたりする
大きな病気を招きかねません。
そのため高血圧は
喫煙とともに
日本人の生活習慣病による死亡に
最も大きく影響する要因であり、
もし高血圧を
完全に予防することができれば、
年間10万人以上の方が
死亡せずに済むとまで
いわれているのです。
日本人の高血圧患者は
非常に多く、
約4,000万人が該当するといわれています。
血圧が高めの人は
大きな病気を予防するために
改善を目指しましょう。
厚生労働省 e-ヘルスネット
「高血圧」

高血圧の主な原因
「高血圧の原因はなんだろう?」
本態性高血圧の原因は
はっきりとは特定できませんが、
生活習慣や遺伝的な要因だと
いわれています。
また二次性高血圧は
なんらかの病気が原因で引き起こされます。
ここからは、
高血圧のほとんどを占める
本態性高血圧の
主な要因をお伝えしましょう。


1、塩分の過剰摂取
日本人の高血圧の最大の原因は
塩分の摂り過ぎであると
いわれています。
「なぜ塩分を摂り過ぎると血圧が高くなってしまうの?」
と気になっている方も
いらっしゃるかもしれませんね。
塩分の摂り過ぎで
高血圧が引き起こされるのは、
食塩に含まれる
「ナトリウム」という成分が原因です。
※ナトリウムとは
人体に必要なミネラルの一種で、
体内ではほとんどが
細胞外液に含まれる形で存在し、
細胞外液の浸透圧を調節する
はたらきをしています。
主に食塩(塩化ナトリウム)の形で
摂取されます。
塩分の摂り過ぎによって
血中のナトリウム濃度が高まると、
浸透圧を一定に保とうと体は
血液中の水分量を増やします。
これにより
体内を巡る血液量が増え、
血管の壁にかかる力が大きくなる、
つまり
血圧が上昇してしまうのです。
日本人の食生活は
塩分の摂り過ぎが起こりやすいと
いわれているので注意が必要です。
ナトリウムは食塩だけでなく、
旨み成分である
「グルタミン酸ナトリウム」や
「イノシン酸ナトリウム」、
「グアニル酸ナトリウム」にも含まれています。
またその他に製菓に使われる
ベーキングパウダーや
ラーメンなどの製麺に用いる
かんすいなども
ナトリウムを含んでいます。

2、肥満
日本人の
高血圧患者の半数以上は
肥満に該当しませんが、
近年は
若年~中年の男性において
肥満が原因の高血圧が増えている
といわれています。
肥満の方が
高血圧になるリスクは
標準的な体重の方に比べ
約2~3倍もあるのです。
「どうして肥満だと高血圧になるの?」
と疑問に思った方も
いらっしゃるかもしれませんね。
肥満の方に高血圧が起こりやすい理由は
いくつかあります。
まず、肥満の方は
食事の量が多い傾向にあるため、
それに伴って
塩分も多く摂っているものと
考えられます。
また肥満になると
インスリンの分泌が過剰になり、
そのはたらきによって
腎尿細管での
ナトリウムの再吸収が促され、
さらに血中のナトリウム濃度が
高まるとされています。
※インスリンとは
食べ物などに含まれる糖が
消化・吸収され血中に溶け込むと、
それに反応して
膵臓(すいぞう)から分泌される
ホルモンの一種です。
血中の糖(血糖)を
細胞にエネルギーとして使わせることで
血糖値を下げると同時に、
使い切れなかった糖を
中性脂肪などに変え
体内に蓄えるはたらきを促します。
血液中の老廃物や塩分は、
腎臓の「糸球体」と呼ばれる毛細血管が
球のような形に丸まった器官でろ過され、
尿として
体の外に排出されます。
しかし実は
糸球体でろ過されただけの「原尿」は
実際の尿の
100倍近い量があり、
体に必要な糖や
ミネラルなどの成分を含んでいます。
そこで体に必要な物質を
排せつしてしまわないよう
再吸収を行うのが腎尿細管です。
肥満の状態では
インスリンが効きにくくなって
分泌量が増加しますが、
インスリンには
腎尿細管での
ナトリウムの再吸収を促す作用があるため、
それに伴って
血中のナトリウム濃度が
上昇してしまうのです。
また、インスリンは
交感神経を刺激し、
血圧を上昇させる
「カテコールアミン」という物質が
血中に放出される事態を招きます。
交感神経とは、
体内の神経のうち
意思に関係なく体の機能を調節する
「自律神経」の一種です。
自律神経は
交感神経と相反するはたらきをする
副交感神経に分けられます。
交感神経は
緊張しているときや
興奮しているときに優位になり、
血圧を上昇させたり
心拍数を上げたりする
はたらきがあります。
さらに肥大した
脂肪細胞から分泌される
「アンギオテンシノーゲン」という物質にも
血管を収縮させ、
血圧上昇を招く作用があるのです。
このように
肥満の場合には、
さまざまな要素が絡んで
高血圧が生じやすくなるのですね。
一般社団法人 日本肥満症予防協会
「肥満と高血圧」
一般社団法人 日本腎臓学会
「腎臓の構造と働き」

3、過度な飲酒
お酒の飲み過ぎも
高血圧の原因となります。
少量のアルコールには
血圧を
一時的に低下させる
作用が認められていますが、
長期間にわたる飲酒は
血圧を上昇させるといわれています。
また
お酒のつまみとされるものには、
塩分が多く含まれているものが多いことも
問題の一つです。
さらにアルコール自体が
1g当たり約7kcalとカロリーが高く、
肥満を招く
原因にもなり得ることにも
注意が必要でしょう。
お酒と一緒に
ハイカロリーのおつまみを食べると、
それもまた
肥満を招く原因になります。
アルコールには
食欲増進作用があるので、
お酒を飲むと
つい食べ過ぎてしまうという方も
いらっしゃるのではないでしょうか。
このように
お酒を飲む習慣には
高血圧を招く要因が
数多く関わっているのですね。
厚生労働省 e-ヘルスネット
「アルコールのエネルギー(カロリー)」

4、運動不足
運動不足も
高血圧の要因であるといわれています。
運動不足の状態は
血行不良を引き起こします。
全身の筋肉は
血行を促進する
ポンプのような役割を果たしていますが、
運動不足によって筋力が衰えると、
血液を押し出す力が
低下してしまいます。
このような状態では、
心臓は全身に血液を届けるために
より強い力で
血液を送り出すことになり、
血管の壁にかかる圧が高くなる、
つまり高血圧となってしまうのだと
考えられています。
また運動不足は
高血圧の原因となる
肥満の要因にもなります。
肥満は
摂取カロリー(エネルギー摂取量)が
消費カロリー(エネルギー消費量)を上回る
状態が続くことによって起こります。
運動不足だと
消費カロリーが少なくなるので、
太りやすくなってしまうのですね。

5、喫煙
喫煙の習慣も
高血圧の要因になります。
たばこの煙には
4,000種類以上の化学物質が含まれており、
有害であることが判明しているものは
200種類を超えています。
そのなかでも
よく知られているのが
タールやニコチン、一酸化炭素です。
タールには
健康な細胞を
がん細胞に変え
増殖させる作用があり、
ニコチンや一酸化炭素には
血圧の上昇を招いたり、
血管の健康を損なったりする
作用があります。
ニコチンは
交感神経を刺激し、
血管を収縮させて
血圧の上昇を招きます。
また一酸化炭素は
体内の赤血球と結びついて
体内を酸素不足の状態に陥らせます。
これにより
心拍数の増加や血管の収縮を招き、
血圧の上昇を引き起こします。
さらに血液の粘度を高めて
固まりやすくする性質があり、
動脈硬化の原因にもなると
いわれています。
体に悪いことで知られている
たばこですが、
高血圧の原因にも
なってしまうのですね。
国立循環器病研究センター
「喫煙が与える循環器疾患の影響」

6、ストレス
ストレスも
高血圧を招いてしまいます。
病院で測る血圧が
家庭で測る血圧よりも
高くなりがちであるのも、
緊張による
ストレスが原因だと考えられています。
ストレスとは
外部から
何らかの刺激を受けたときに生じる
緊張状態のことを指します。
外部からの刺激には
さまざまなものがあり、
天候や騒音といった環境的なもの、
睡眠不足といった身体的なもの、
不安や悩みといった心理的なもの、
人間関係や仕事に関連する
社会的なものなどが挙げられます。
こうしたストレスを受けると、
交感神経が優位になり、
血圧の上昇を招きます。
またストレスによる
急な血圧上昇は、
脳卒中や心筋梗塞の
引き金になるため注意が必要です。

7、遺伝的要因
高血圧の発症には
遺伝的な要因も関わるといわれています。
両親やきょうだいに
高血圧の方がいる場合は、
高血圧になりやすい
傾向にあるのです。
一方で
血縁者と同様に
高血圧になったからといって
遺伝的な要素だけが
発症の原因であるとはいえません。
血縁者、
特に同居者は
同じ食事を摂ったり
生活習慣が似ていたりするため、
遺伝的な要因だけでなく
環境的な要因も合わさった結果、
高血圧が発症すると
考えられるのです。
つまり血縁者に
高血圧の方が多いからといって、
必ず高血圧になってしまうとは
限りません。
生活習慣を改めることで
高血圧を
予防・改善できると
考えられるでしょう。

高血圧を予防・改善するポイント
「高血圧を予防したい……」
「血圧が高めだと言われたけれど
どんなことに気を付けたら良いの?」
このようにお悩みの方も
多くいらっしゃることでしょう。
さまざまな病気を招いてしまう
高血圧ですから、
生活習慣を改めて
しっかり予防・改善しておきたいものですよね。
ここからは、
高血圧を予防・改善するポイントを
お伝えしましょう。


ポイント1
減塩を行う
高血圧には
さまざまな要因がありますが、
なかでも塩分の摂り過ぎは
日本人の高血圧の
最大の原因とされています。
まずは
塩分の摂取量を減らすことを
心掛けましょう。
高血圧の
予防・改善のためには
1日当たりの食塩摂取量を
6g未満にすることが
望ましいとされています。
またWHOのガイドラインは
成人に対し
1日の塩分摂取量を食塩相当量で
5g未満にすることを
強く推奨しています。
※食塩相当量とは
食品などに含まれる
ナトリウムの量から推定される
その食品に含まれる食塩の量です。
ナトリウム量(g)に換算係数である
2.54をかけることで求められます。
ただしナトリウムは
食塩以外の形でも
食品に含まれているため、
食塩相当量は必ずしも
実際の食塩含有量とは一致しません。
ナトリウムは
食塩以外にもうまみ成分の
「グルタミン酸ナトリウム」や
製麺に使われるかんすい、
製菓材料となるベーキングパウダーなどにも
含まれていますが、
多くは塩化ナトリウムの形で
摂取されているため、
ナトリウムの摂取量は
一般的に食塩相当量で表されています。
一方で日本人は
ナトリウムを摂り過ぎる傾向にあり、
20歳以上の平均摂取量(食塩相当量)は
男性で10.9g、女性で9.3gと
前述の目標量を
大きく上回っています。
欧米の研究から
少なくとも1日当たりの食塩摂取量を
6g台前半まで減らさなければ
血圧低下の効果はみられないことが
分かっているので、
高血圧の予防・改善のためには
かなり厳しい減塩に
取り組む必要があるといえるでしょう。
「でも、塩を減らしたら食事が味気なくなるんじゃない?」
と不安に思った方も
多くいらっしゃることでしょう。
もちろん、
全体的に薄味を心掛けることは重要です。
しかし
ちょっとした工夫を行うことでも
食塩の摂取量を減らすことができます。

例えば
しょうゆやソースなどの調味料を
食べ物にかけて食べる習慣のある方は、
小皿に調味料を出して
つける方式に変えるだけで
塩分の摂取量を
減らせるといわれています。
また漬物やみそ汁を多く食べる方は
量を減らすことを
心掛けましょう。
ラーメンなどの
麺類の汁を飲んでしまうと
それだけで
6g近い塩分を摂ってしまうので、
残すのもポイントです。
また調理の際には、
新鮮な食材を
さまざまに使うことで
食材の持ち味を活かして
調味料の量を減らすことができます。
むやみに調味料を加えず、
味見しながら
必要な分だけ使うようにしましょう。
酢やケチャップ、マヨネーズといった
ナトリウムの少ない調味料や、
こしょう、しょうが、柑橘(かんきつ)類といった
香辛料・香味野菜・果汁を利用すると、
減塩による物足りなさを
緩和できると考えられます。
外食や加工食品は
多くの塩分を含んでいるので
できるだけ控えるようにしましょう。
できることから少しずつ、
減塩に取り組んでいってくださいね。
厚生労働省 e-ヘルスネット
「高血圧」

ポイント2
カリウムを十分に摂取する
高血圧の予防・改善のためには
カリウムを十分に
摂取することも重要です。
※カリウムとは
人体に必要なミネラルの一種で、
細胞内液の浸透圧を調節し
一定に保つ作用があります。
成人の体内では
多くが細胞内に存在し、
残りのごく一部は
血液やリンパなどの細胞外液、
骨にも含まれています。
神経の興奮性や筋肉の収縮、
体液のpHバランスの維持にも
関与しています。
カリウムには
ナトリウムの排せつを促す作用があり、
血圧を下げる
効果があるとされています。
そのためWHOは成人に対して
1日当たり3,510mgのカリウム摂取を
推奨しています。
しかし20歳以上の日本人の
カリウムの平均摂取量は
男性で2,439mg、女性で2,273mgと
この目標に達していません。
カリウムの摂取量を増やすことが
必要なのですね。
カリウムは
野菜類や果物類、いも類、海藻類、
豆類などに多く含まれています。
水溶性で煮たりゆでたりすると
水に溶け出してしまうので、
食材は生で摂るか、
加熱する場合は
蒸したり電子レンジを使ったりするのが
おすすめです。
野菜料理を毎食欠かさず取り入れたり、
果物を食べる習慣を身に付けたりして
積極的に
カリウムを摂取しましょう。
腎臓の機能が低下している状態では、
カリウムを適切に排せつできず
血中のカリウム濃度が上昇する
「高カリウム血症」になる
可能性があります。
高カリウム血症では
不整脈が生じ、
最悪の場合には
心停止が起こるため、
腎臓に持病のある方は
カリウム摂取量について
主治医に相談してください。

ポイント3
食物繊維を十分に摂取する
高血圧の予防・改善のためには
食物繊維も
積極的に摂取するようにしましょう。
※食物繊維とは
食べ物のなかに含まれる
ヒトの消化酵素では消化できない
物質の総称です。
水に溶けない不溶性食物繊維と
水に溶ける水溶性食物繊維に大別され、
主に植物性食品に含まれています。
食物繊維には
消化・吸収されずに大腸にまで達し、
便の材料となったり、
腸内に住む
善玉菌を増殖させたりする
はたらきがあります。
そのため食物繊維は
「おなかの調子を整える」成分として
知られています。
また食物繊維には
ナトリウムや脂質、糖質を吸着して
体外に排出する作用もあり、
これらが原因で起こる
高血圧や肥満、糖尿病などの予防・改善にも
効果が認められているのです。
ナトリウムの摂り過ぎや
肥満は
高血圧の原因となるので、
それを解消できるなら
積極的に摂取しておきたいですよね。
厚生労働省は
成人の理想的な食物繊維摂取量は
1日当たり
24g以上であるとしています。
しかし日本人の食物繊維摂取量は
理想に遠く及ばず、
1日の平均摂取量は
20歳以上の男性で19.9g、
同じく女性で18.0gです。
少しでも
多くの食物繊維を摂るよう
心掛けることが重要なのですね。
食物繊維は野菜類、いも類、豆類、きのこ類、
海藻類、果実類などに
多く含まれている傾向にあるので、
こうした食品を
積極的に食事に取り入れましょう。
また主食を
玄米や麦ご飯、胚芽米ご飯、
全粒粉パンなどに置き換えることでも
食物繊維摂取量を
増やすことができますよ。

ポイント4
摂取カロリーを適切に抑える
高血圧の原因である肥満は
摂取カロリーが
消費カロリーを上回ることによって
起こります。
そのため摂取カロリーを制限し
減量を目指すことも重要です。
成人の1日当たりの
推定必要カロリー(推定エネルギー必要量)は
以下のとおりです。

※身体活動レベルとは
必要カロリーの計算に用いる、
どれくらい体を動かしているかを表す指標です。
生活のほとんどを座って過ごし、
あまり体を動かす機会がない場合は
「低い(Ⅰ)」に分類されます。
座った状態で過ごすことが多いものの、
徒歩移動や
立った状態での作業・接客、
家事や軽いスポーツなどを行う場合には
「普通(Ⅱ)」に当たります。
また徒歩での移動や
立った状態での作業が多い仕事に従事している場合や、
余暇にスポーツなどの
活発な運動を行う習慣がある場合には
「高い(Ⅲ)」に該当します。
必要以上のカロリーを摂取してしまっている方は
上記の表を参考に
摂取カロリーを抑えるよう心掛けましょう。

ポイント5
飲酒量を適切に抑える
高血圧の予防・改善のためには
節酒を行うことも重要です。
「どれくらいのお酒なら飲んでも良いの?」
というのが気になるところですよね。
アルコールの濃度は
お酒によって違い、
心身への影響は飲んだお酒の量ではなく、
摂取した
純アルコール量に左右されます。
※純アルコール量とは
お酒に含まれるアルコール
(エチルアルコール)の量のことで、
通常はグラム(g)で表されます。
お酒の量(mL)×アルコール度数(%)/100×アルコールの比重(0.8)
という式で求められます。
なお、日本では酒税法上、
1%以上のアルコールを含む飲み物を
「酒類」と定義しています。
厚生労働省は
「節度ある適度な飲酒」を
「1日平均純アルコールで約20g程度」と
定義しています。
純アルコール20gに相当する
代表的なお酒の量は以下のとおりです。

公益社団法人 アルコール健康医学協会
「お酒と健康 飲酒の基礎知識」
ただし、アルコールの分解能力は
人によって異なるため、
自分の体質や状況に合わせて
量を調整することが重要です。
女性は一般的に
男性より
お酒に弱い傾向にあるため、
男性より少ない量が
適当であるといわれています。
また65歳以上の高齢者の方も
飲酒量を減らすように
心掛けましょう。
お酒を飲むときは
おつまみの塩分量や
カロリーにも注意してくださいね。
厚生労働省 e-ヘルスネット
「飲酒量の単位」
厚生労働省
「健康日本21」

ポイント6
有酸素運動を適度に行う
適度に有酸素運動を行うことも
高血圧の予防・改善における
重要なポイントです。
※有酸素運動とは
筋肉への負荷が
比較的小さい運動のことです。
筋肉を動かすエネルギーとして
血糖や脂肪と共に酸素が消費されることから
有酸素運動と呼ばれています。
ウォーキングやジョギング、サイクリング、
エアロビクスダンス、水泳などが該当します。
高血圧の運動療法としては、
30分以上の
「ややきつい」と感じられる程度の
有酸素運動を定期的に、
できれば毎日行うことが
勧められています。
続けて運動を行うことが
難しい場合には
1回につき10分以上の運動を合計して
1日40分以上行っても
良いとされています。
しかし、運動習慣がなく、
急に
体を動かすことが難しく感じられる方も
いらっしゃるかもしれませんね。
いきなり激しい運動を行うのは
体にとっても負担になるので、
掃除や洗車をしたり、
子どもと遊んだり、
買い物に自転車で行ったりと
初めは生活のなかで
活動量を増やすことから
始めても構いません。
その場合、
1週間当たりの総運動時間、
あるいは総消費カロリー
(総エネルギー消費量)で考え、
1回当たりの運動時間を長くして
運動回数を減らしたり、
運動強度を下げる代わりに
運動回数を増やしたりして
調節すると良いでしょう。
また狭心症などの持病がある場合には
運動を行うことで
健康を損なってしまうことがあるので、
事前に医療機関で
健康状態を確認してくださいね。
運動を行う際には
準備運動を行うのも重要ですよ。
厚生労働省 e-ヘルスネット
「高血圧症を改善するための運動」

ポイント7
禁煙する
禁煙も高血圧の予防・改善に
重要だと考えられます。
「ずっとたばこを吸ってるから、
今更禁煙しても意味がないんじゃない?」
このようにお考えの方も
いらっしゃるかもしれません。
確かに禁煙による効果は
早く行うほど大きくなりますが、
何歳であっても
遅過ぎるということはありません。
30歳までに禁煙すれば
ばたばこを吸う習慣がなかった方と同様の
余命が期待でき、
50歳で禁煙しても
余命が6年延びることが分かっています。
禁煙の効果は
短期的なものも
長期的なものもさまざまです。
血圧に関連する
代表的なものをご紹介しましょう。
最後にたばこを吸ってから
20分経つと、
喫煙によって上昇していた血圧と
脈拍が正常値まで下がります。
また24時間後には
心臓発作のリスクが低下します。
2週間~3カ月が経過すると
喫煙によって低下していた心臓や
血管などの循環器系の機能が
改善します。
2~4年後には、
狭心症や心筋梗塞といった
虚血性心疾患を発症する可能性が
喫煙を続けていた場合と比較して
35%も低下します。
さらに10?~15年後には
さまざまな病気にかかるリスクが
たばこを吸っていない方と同じレベルまで
低下するのです。
その他にも
味覚や嗅覚が改善したり、
たばこによる咳が出なくなったりと
禁煙には
多くのメリットがあります。
しかし
いくらメリットがあると分かっていても、
依存性のあるたばこを
自分の意思だけでやめるというのは
難しいものですよね。
たばこをやめたことによる
口寂しさを軽減するものから
血中のニコチン濃度を低い状態で維持することで
ニコチン切れの症状を緩和するものまで、
さまざまな禁煙グッズが
市販されています。
またたばこをやめたい方向けの
専門外来「禁煙外来」もあり、
一定の基準を満たす方には
健康保険が適用されます。
これらを適宜活用して、
たばこを吸わない
健康的な生活を目指しましょう。
厚生労働省 e-ヘルスネット
「禁煙の効果」

ポイント8
ストレスを解消する
ストレスを感じると
交感神経が刺激され
血圧の上昇を招いてしまいます。
適宜ストレスを解消することも
高血圧の予防・改善につながると
考えられるでしょう。
睡眠と入浴は
ストレス解消の基本といえます。
睡眠不足は
交感神経を優位にし、
高血圧を招いてしまうとも
いわれているので、
しっかりと睡眠をとることが重要です。
ストレスがあると
脳の緊張状態が続いて
寝付きが悪くなるため、
なかなか眠りにつけないという方も
いらっしゃるかもしれませんね。
ヒトの体は
体温が下がると
眠気を感じる仕組みになっているので、
入浴で一時的に体温を上げること
で寝付きやすくなるといわれています。
就寝の
2、3時間前の入浴がおすすめです。
湯船につかることで
心身をリラックスさせる効果も
期待できます。
38度のぬるめのお湯に
25~30分程度つかると
寝付きの改善が
期待できるでしょう。
また腹部まで
約40度のお湯につかり、
30分ほど入浴する半身浴にも
効果が認められています。
ただし熱めのお湯は
交感神経を優位にし、
血圧の変動を招きやすいので
注意が必要です。
布団に入っても
なかなか寝付けない場合は
無理に眠ろうとせず、
好きな本を読んだり、
音楽を聴いたりすることで
脳をリラックスさせられると
考えられますよ。
ただし
お酒やたばこ、考えごとは
安眠を妨げてしまうので
やめてくださいね。
厚生労働省 e-ヘルスネット
「快眠と生活習慣」

ポイント9
こまめに血圧をチェックする
高血圧の予防のためには
毎日の血圧チェックも重要です。
高血圧には
自覚症状がほとんどなく
気付かないことが多いので、
普段から血圧を測定して
自分の血圧を把握しておきましょう。
血圧は
朝と夜の2回、
座った状態で測定し、
結果を毎回記録します。
また仕事中などに
ストレスを強く感じている方は、
可能であれば
そのときにも血圧を測ると良いでしょう。
ただし測定するときは
毎回条件を守ることが重要です。

朝は起床後1時間以内、
夜は就寝前の決まった時間に
測定を行いましょう。
測定前は1~2分間安静にし、
喫煙や飲酒、
カフェインの摂取は避けてください。
血圧計は手首ではなく、
上腕にカフ(巻き付ける部分)を付けるタイプの方が
正確性に優れているので
おすすめです。
測定する際は
血圧計の腕に巻く部分(カフ)の高さを
心臓の高さと合わせ、
測っている間に話したり
力んだり動いたりしないよう
注意してください。
またトイレや服薬、食事、入浴など
血圧の変動が起こりやすいことからは
時間を空けて
測定するようにしてくださいね。
特定非営利活動法人 日本高血圧学会
「一般向け『高血圧治療ガイドライン2019』
解説冊子 高血圧の話」

血圧が高い場合は医療機関を受診しよう
健康診断で
血圧が高いことを指摘された、
あるいは自宅で血圧を測定して
高めの数値が続けて出た、
という場合などには
速やかに
医療機関を受診しましょう。
血圧が高い状態が続くと
動脈硬化を招き、
さまざまな病気を引き起こす
可能性があるため、
できるだけ早く
改善に取り組むことが勧められます。
また高血圧は
何らかの病気によって
引き起こされている場合もあるので、
原因となる病気がないか
確認しておくことも重要です。
「高血圧が疑われたら何科を受診すべきなの?」
と疑問に思った方も
いらっしゃるかもしれません。
高血圧の診療は
内科や循環器科が行っています。
最寄りの病院に
足を運んでみましょう。

まとめ
血圧とは
心臓から送り出された血液が
上腕動脈の壁を押す力のことです。
高血圧とは
血圧が慢性的に高い状態のことで、
病院で測った場合は
最高血圧140mmHg以上、
あるいは最低血圧90mmHg以上の場合に
該当します。
また家庭で測った血圧の基準値は
最高血圧135mmHg以上、
または最低血圧85mmHgです。
高血圧は生活習慣や
遺伝的要因が組み合わさって起こる
本態性高血圧と、
高血圧を引き起こす
何らかの病気が原因となっている
二次性高血圧に分けられ、
多くの場合は前者に該当します。
高血圧には
自覚症状はほとんどありませんが、
放置していると
動脈硬化の進行を招きます。
動脈硬化は
心筋梗塞や脳卒中、腎臓病など
命に関わる大きな病気を引き起こすため、
高血圧を予防・改善し
進行を防ぐことが重要なのです。
本態性高血圧は
食塩の過剰摂取、肥満、飲酒、運動不足、
喫煙、ストレスなどに加え、
遺伝的要因などが
原因となって引き起こされます。
そのため生活習慣を改めることで、
血圧の改善が期待できます。
特に
日本人の高血圧の最大の原因は
食塩の摂り過ぎであるといわれているため、
減塩は必須です。
食塩の主成分であるナトリウムは
血圧上昇の原因となってしまうので、
1日当たり
6g未満を目標に
食塩の摂取量を減らしましょう。
また食事面では、
ナトリウムの排せつを促す
カリウムや食物繊維の摂取、
肥満の予防・改善のためのカロリー制限も
効果的だと考えられます。
その他に
節酒や禁煙、
有酸素運動を行うことも重要です。
ストレスを解消し、
血圧をこまめに測定することも
心掛けましょう。
ただし高血圧が疑われる場合には
ご自身の判断で
改善に取り組むのではなく、
まずは医療機関を受診してくださいね。
この記事の情報を参考に、
末長く健やかな日々を過ごせるよう
生活を改善していきましょう。
厚生労働省 e-ヘルスネット
「高血圧」

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