食物繊維はダイエットの味方なの?食事のポイント!

公開日:2026/02/19 / 最終更新日:2026/02/19
食物繊維がダイエットの味方になる理由
「どうしてダイエット中に
食物繊維を摂取すると良いんだろう?」
と気になっている方も
いらっしゃるでしょう。
食物繊維が持つ
ダイエットをサポートする
三つのはたらきについて解説します。
食物繊維には
水に溶ける性質を持つ水溶性食物繊維と、
水に溶けない性質を持つ
不溶性食物繊維の
2種類があります。
それぞれのはたらきについては
この後詳しく解説します。

1、脂質・糖を排出する
食物繊維には
脂質や糖を排出する
はたらきがあります。
脂質や糖質は
人間が活動するために欠かせない
エネルギー源ですが、
過剰に摂取すると
肥満の原因になってしまいます。
脂質は余分に摂取すると
中性脂肪として体内に蓄積され、
多く摂ればその分
肥満になるリスクが高まります。
また糖質は
エネルギーとして
消費しきれないくらい摂り過ぎると
中性脂肪になり
体内にため込まれてしまいます。
食物繊維のなかでも
水溶性食物繊維には、
脂質や糖を吸着し体外に排出する
はたらきがあるため、
肥満の予防が期待できます。

2、血糖値の上昇を抑制する
食物繊維が持つ
血糖値の急上昇を抑えるはたらきも
肥満の予防に
有効と考えられています。
食事で糖を一気に吸収すると
血糖値は急上昇するため、
その血糖値を下げるため
膵臓から多量のインスリンが
分泌されます。
※インスリンとは
糖の代謝を調節し、
血糖値を一定に保つはたらきをす
るホルモンです。
食後に血糖値が上がると、
膵臓(すいぞう)から分泌され、
細胞表面にある
インスリン受容体と結合することで
血中のブドウ糖をエネルギー源として
取り込みます。
この際余ったブドウ糖は
中性脂肪となり、
体内に蓄積されます。
インスリンが持つはたらきによって
たくさんの糖が
中性脂肪として蓄えられてしまうのです。
そこで食物繊維のなかでも
水溶性食物繊維を摂取することで、
ゼリー状になった食物繊維が
栄養素の吸収速度を緩やかにしてくれます。
これにより
食事から摂取した
糖の吸収が緩やかになるため、
食後の血糖値の急上昇を
防ぐことができるのです。
血糖値の急上昇が防げれば
インスリンの多量分泌による
脂肪細胞の蓄積も防げるでしょう。

3、便通を改善する
便秘は
便が快適に排出できないだけでなく
体に
さまざまな悪影響を及ぼすため、
食物繊維を摂取して
便通を改善することで
ダイエットにも良い影響が見られます。
日本消化器病学会が発行した
「慢性便秘症診療ガイドライン」によると
便秘とは
体外に排出すべき便が十分な量、
快適に排出できない状態のことです。
ダイエットをしているからと
食事量を減らしたり
脂質を全く摂らなかったりといった
食事制限をすることによって
便秘になることがあります。
便秘によって
腸内に便がたまると
胃腸のはたらきが鈍くなるため、
代謝の機能が落ち
痩せにくい体になってしまいます。
また腸内に便がたまった状態が続くことで
「悪玉菌」が増殖し
腸内環境を悪化させます。
※悪玉菌とは
腸内を腐敗させたり
有害物質をつくったりする菌のことです。
大腸菌、ウェルシュ菌、
黄色ブドウ球菌などがあります。
肉など脂質の多い食事を続けたり、
ストレスを感じたりすることで
悪玉菌が優勢になり
腸内環境が悪化します。
悪玉菌の増殖は
肌荒れや免疫機能の低下、
生活習慣病などを引き起こします。
悪玉菌が増え過ぎてしまい
腸内環境の悪化を招くと、
栄養素を必要以上に吸収してしまう
恐れがあるのです。
そのため、便秘は
肥満を引き起こす原因になりうると
いえます。
したがって、便秘の改善に
有効だといわれている
食物繊維を摂取することが重要です。
不溶性食物繊維は
便の量を増やすことで
腸を刺激し
腸の運動を活発化させて
便通を整えます。
水溶性食物繊維は腸内の
「善玉菌」を増やしたり
便を軟らかくしたりすることで
便秘の改善を促します。
※善玉菌とは
ヒトの体に有用なはたらきをする
菌のことで
乳酸菌やビフィズス菌などがあります。
善玉菌は
腸の運動を促したり、
病原菌の活動を阻止したりする
はたらきをします。
悪玉菌のなかでも
有益なはたらきをするものもあるため、
善玉菌と悪玉菌のバランスを保つことが
重要です。
一般的には
善玉菌が悪玉菌よりも多い方が
健康だといわれています。
便秘を予防するためにも
日々の食事に食物繊維を含む
食品を取り入れましょう。

食物繊維の1日の摂取目標量
「食物繊維って1日にどれくらいの量を
摂取したら良いのかな?」
普段の食事に
食物繊維を取り入れるにあたり、
1日に摂取すべき量を知りたい人も
いるのではないでしょうか。
日本では
アメリカ・カナダの食事摂取基準を参考に
食物繊維の理想的な摂取量は
成人で1日24gです。
しかし日本人の食物繊維の
摂取量が減少している傾向を踏まえ、
厚生労働省が公表した
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では
成人男性は1日20~21g以上、
成人女性は1日17~18g以上を
摂取目標量としています。
※摂取目標量とは
生活習慣病の予防を目的として
現在の日本人の目標として
設定された摂取量のことです。
厚生労働省
「令和元年国民健康・栄養調査」によると
日本人の食物繊維の平均摂取量は
男性が19.4g、女性が17.5gです。
いずれも
アメリカの摂取目標量より
少ないことが分かりますね。
日本人の
食物繊維の平均摂取量は
かつて1日20g以上でしたが、
穀類、いも類、
豆類などの摂取量が減ったことで
食物繊維自体の摂取量も
減少傾向にあります。
肥満を予防するためにも
アメリカでの理想的な摂取量の
24gにできるだけ近づけるように、
日本の摂取目標量以上の食物繊維を
摂取するように
意識すると良いでしょう。
厚生労働省
「令和元年国民健康・栄養調査」
厚生労働省 e-ヘルスネット
「食物繊維の必要性と健康」

ダイエットにおすすめの食物繊維が豊富な食べ物
「食物繊維が豊富に含まれる食べ物には何があるのかな?」
積極的に食物繊維を摂取するためにも
食物繊維が豊富な食品について
知りたいですよね。
ここからは、
食物繊維が豊富に含まれている食品を
ピックアップしてご紹介します。

1、野菜類
野菜類に含まれる
食物繊維の含有量は以下のとおりです。

「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」では
「食物繊維総量」が
「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の総量と
一致しないものがあります。
水溶性食物繊維や
不溶性食物繊維の値は
四捨五入して
最小の表示の位に合わせているものの、
食物繊維総量の値は
四捨五入前の数値を合算した後
四捨五入するため
多少の誤差が生じます。
野菜類には
不溶性食物繊維が
豊富に含まれていることが分かりますね。
生野菜で
たくさんの量を摂取できない場合は、
加熱調理すると
かさを減らすことができ
食べやすくなりますよ。
また野菜本来が持つ香りや味も
引き出されるため、
よりおいしく食べられるでしょう。

2、きのこ類
きのこ類も
食物繊維を豊富に含んでいる食品の一つです。

きのこ類は
炒めたり揚げたり
スープにしたりと
さまざまな調理法で摂取しやすい
食品といえます。
みそ汁の具材として使うのも
おすすめです。

3、豆類
豆類のなかでも
食物繊維を豊富に含むものは
以下のとおりです。

食物繊維を豊富に含む食品というと
さつまいもや
ごぼうをイメージする人が
多くいらっしゃるかもしれません。
しかし、豆類は
食物繊維の含有量が多く、
大豆にはごぼうの約3倍、
にんじんの約7倍の
食物繊維が含まれています。
また日本人になじみ深い
あんこや豆腐、油揚げ、
納豆などの豆の加工食品からも
食物繊維を摂取できますよ。

4、海藻類
海藻類にも
食物繊維がたくさん含まれていますよ。

わかめなどは
乾燥わかめやカットわかめなど
手軽に使いやすいタイプが
出ていますので、
みそ汁やスープに入れて
摂取しても良いですね。

5、穀類
穀類にも
食物繊維は豊富に含まれます。
食物繊維を豊富に含む穀類は
以下のとおりです。

食物繊維の摂取量の減少は
米や大麦といった
穀類離れが一因と考えられます。
「国民健康・栄養調査」によると
1950年頃をピークに
穀類の摂取量は
減少傾向にあります。
穀類には
不溶性食物繊維を豊富に含む
全粒小麦や玄米、
そして水溶性食物繊維を含むライ麦、
大麦などがあるため、
食物繊維の摂取源としては
うってつけです。
穀類は精製によって
食物繊維が減少することがあるので、
できれば玄米や全粒粉などの
精製度の低いものを
選ぶと良いですよ。
玄米が食べづらいと感じる方は
三分づきや
五分づきといったものも
おすすめです。

6、果物類
果物類に含まれる
食物繊維の含有量は
以下のとおりです。

果実類は
間食としても摂取しやすい食品ですが、
摂り過ぎると
果糖の過剰摂取で
かえって脂肪を増やす
可能性があるので
食べ過ぎに注意しましょう。

健康的に痩せる食事のポイント
「無理せず健康的に痩せるために
気を付けた方が良い食事のポイントってあるのかな?」
ダイエットをするにあたって
食生活での注意点を知りたいという人は
多いのではないでしょうか。
実は
特定の食品ばかりを摂取したり、
ある食品を制限したりといった
偏った食生活は
かえって
太る原因になる場合があります。
そのため、
食物繊維を豊富に含む
食品だけを摂っていても
健康的にダイエットができない
恐れがあるといえるかもしれません。
ここからは、
健康的に痩せるための
食事のポイントを六つ紹介します。


ポイント1
摂取カロリーを消費カロリーより抑える
まずは摂取カロリーを
消費カロリーよりも抑えることが
重要です。
体に脂肪が蓄えられてしまうのは
摂取カロリーが
消費カロリーより多いことが
原因と考えられます。
カロリーオーバーを防ぐためには
1日の平均的な消費カロリーである
「推定エネルギー必要量」を
把握すると良いでしょう。

推定エネルギー
必要量以上のカロリーを摂取した場合は
エネルギーが使いきれずに
脂肪へと変わってしまいます。
逆をいえば
食事から摂取するカロリーを
消費カロリーよりも抑えることができれば、
基本的には
体重を落とせるのです。
とはいえ
特定の食品のみを摂取したり
制限したりといった
無理な食生活を送ると
エネルギー不足や栄養不足など
かえって体に悪影響を及ぼす
可能性があります。
摂取カロリーを抑えるためには
単に食事制限をするのではなく、
運動などによる
消費カロリーを増やすことも重要でしょう。
運動のなかでも
特におすすめなのが
ウォーキングやサイクリング、
水泳などの有酸素運動です。
※有酸素運動とは
運動による負荷が軽く
筋肉を動かすエネルギー源として
酸素や糖質、
脂肪が使われる運動のことをいいます。
有酸素運動は
脂肪を燃料として使うため、
LDLコレステロールや
中性脂肪といった
血液中の脂肪を減少する効果が期待できます。
食事の際のカロリー計算や
適切な運動を組み合わせて
無理のないダイエットに取り組みましょう。

ポイント2
アルコールや甘いものを控える
アルコールや甘いものは
脂肪の原因になるため
控えるようにしましょう。
糖を摂り過ぎると
血糖値が急上昇するため、
血糖値を下げようと
インスリンが多量に分泌されます。
これによって
エネルギー源として使用されなかった糖が
脂肪として
ため込まれるため、
太りやすくなってしまうのです。
アルコールは
1g当たり7kcalと
それ自体が持つカロリーも高い上、
中性脂肪の増加を促す
はたらきがあります。
そのため過剰に摂取すると
中性脂肪が
必要以上に合成されるのです。
またアルコールは
食欲を増進させるはたらきもあり、
おつまみとして
脂質の多いものを摂取することも
肥満の原因になります。
アルコールと一緒に
他の食品を摂取する場合は
アルコールの分解が優先されるため、
糖や脂肪は
蓄積されていってしまうのです。
このように
アルコールや甘いものは
中性脂肪を増やす原因になるため、
摂り過ぎには
注意してくださいね。
厚生労働省 e-ヘルスネット
「アルコールとメタボリックシンドローム」

ポイント3
食物繊維を含む食品を最初に食べる
食事の際は
まず食物繊維を含む食品から
食べるように意識しましょう。
特に水溶性の食物繊維には
栄養素の吸収を緩やかにする
はたらきがあるため、
血糖値の急上昇を抑えてくれます。
このようにして
血糖値の急上昇を防ぐことができれば
インスリンの過剰分泌による
脂肪の蓄積も予防できるでしょう。
しかし、
食物繊維が豊富に含まれていれば
どんな食品でも良い
というわけではありません。
れんこんやかぼちゃ、芋類などは
食物繊維が含まれているとはいえ、
糖質も同時に
多く含まれているので
最初に食べる野菜としては
ふさわしくありません。

ポイント4
調理法を工夫する
調理法を工夫することによっても
摂取カロリーを抑えることができます。
普段から
さまざまな調理法で
料理をしているかと思いますが、
摂取カロリーを抑えたいのであれば
蒸す、ゆでる、焼くといった
調理法がおすすめです。
調理法一つで
摂取カロリーが大きく変わるのには
油を使っていることが
原因の一つといえます。
油は
大切なエネルギー源であると同時に
少量でも高カロリーです。
例えば
同じ豚ロース80gであっても
揚げて調理されたとんかつは
しゃぶしゃぶの
2倍以上カロリーに差があります。
摂取カロリーを抑えるためには、
できるだけ油を使わない調理法を
選択するなどの
工夫をしましょう。
また調理時に使う油だけでなく
脂身の多い部位を
選ばないようにしたり、
調理前に脂質の多い皮などの部位は
取り除いたりといった工夫によっても
摂取カロリーを抑えられます。
山梨県厚生連
「調理法で賢くエネルギーコントロール!」

ポイント5
よく噛んで食べる
食事の際に
よく噛むことも
健康的に痩せるために
重要なポイントです。
よく噛んで食べることで
満腹中枢が刺激され、
満腹感を得られやすくなるため
食べ過ぎ防止につながるでしょう。
ほかにも
早食いを防いだり、
薄味でも満足できたりするようになります。
「早食いすることってそんなに問題なのかな?」
という疑問を持つ方も
いらっしゃるかもしれませんね。
実は厚生労働省が過去に行った
「国民健康・栄養調査」によると、
早食いと肥満には
関係があることが分かったのです。
肥満の人は
肥満ではない人よりも
食事が速い傾向にあり、
早食いの習慣がある人には
肥満度が高い人が多いという
傾向にあることが示されました。
この理由としては
噛む回数が少ないと
脳が満腹と感じるよりも先に
たくさんの量を
食べてしまうからではないかと
考えられています。
よく噛んで食べると
適量でも
満腹感を得られるだけでなく、
消費カロリーを増やす効果も
期待できます。
これには
「食事誘発性熱産生(DIT)」が
関係しています。
※食事誘発性熱産生とは
食事で体内に吸収した栄養素が
分解される際に
その一部が体熱として消費されることで
食後の代謝量が増えることを言います。
このはたらきによる消費エネルギーは
栄養素によって異なります。
加齢や筋肉が衰えると
基礎代謝の低下とともに
食事誘発性熱産生も低下します。
咀嚼(そしゃく)回数と
「食事誘発性体熱産生」を比較する実験では、
ゆっくり食事をすることで
咀嚼回数が増え
食事誘発性熱産生による消費エネルギーが
増加することが分かりました。
食物繊維を含む食品は
噛みごたえがあるものが多く、
食事の際の咀嚼回数も
自然と増えるので
よく噛んで食べるにはぴったりですね。

ポイント6
バランスの良い食事を心掛ける
健康的なダイエットをするには
バランスの良い食事を
心掛けてください。
バランスの取れた食事とは
米やパンなどの
主食を基本に、
肉・魚などの主菜、サラダといった副菜、
そして汁物を組み合わせ
いろいろな食材を摂ることです。
日本の昔ながらの
「一汁三菜」は
栄養バランスが取れた
理想的な食事スタイルといえます。
エネルギー源となる栄養素に関しては
総エネルギー摂取量に対して、
たんぱく質が13~20%、
脂質が20~30%、
炭水化物が50~65%の摂取が
摂取目標量とされています。
また野菜は
淡色野菜や緑黄色野菜などの色、
根菜類、葉茎菜類、果菜類など
食べる部位が異なる野菜を組み合わせて
1日350g食べるようにしましょう。
食事バランスが崩れてしまうと
エネルギーの過剰摂取によって
肥満を招いたり、
反対に栄養不足になったりと
体に不調が現れます。

まとめ
食物繊維は
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の
大きく分けて二つ種類あり、
それぞれに
ダイエットをサポートする
はたらきがあります。
水溶性食物繊維は
余分に摂取した脂質や糖を
体から排出したり、
血糖値の急上昇を抑え
インスリンの多量分泌による
脂肪の蓄積を予防したりしてくれます。
不溶性食物繊維は
便の量を増やし
腸の動きを活発にすることで、
肥満を引き起こす一因となる
便秘を改善します。
特に日本人は
食物繊維の摂取量が減少傾向にあるため、
摂取目標量を参考に
積極的に摂取するようにしましょう。
食物繊維が豊富に含まれる食品には
野菜類をはじめ、きのこ類、豆類、海藻類、
穀類、果物類などがあります。
この記事を参考に
健康的に痩せるダイエットを
無理なく続けてくださいね。

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