ダイエットの適切な方法は?成功させるためのポイント!

公開日:2025/08/27 / 最終更新日:2025/08/27
ダイエットの唯一の方法
「ダイエットには何が必要なんだろう?」
体重を落とすための唯一の方法は、
摂取カロリー(エネルギー摂取量)が
消費カロリー(エネルギー消費量)を
下回る状態をつくることです。
体重は摂取カロリーと
消費カロリーのバランスによって
増減します。
摂取したカロリー(エネルギー量)が多く、
消費し切れない状態が続くと、
体重は増加し、
肥満につながります。
反対に
消費カロリーが
摂取カロリーを上回っていれば、
体重は減少に向かいます。
このため減量には
摂取カロリーを減らすこと、
消費カロリーを増やすことが
不可欠になるのです。
カロリーは、
ヒトが食べ物などから摂取し、
生命を維持したり
体を動かしたりするのに消費する
エネルギーの量を表す単位です。
1cal(カロリー)は
非常に小さいため、
通常はその1,000倍である
1kcal(キロカロリー)が最小単位として
用いられます。
なお、
エネルギー源となる栄養素は
炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質です。
このため
食品からの摂取カロリーは
これらの含有量と
1g当たりのカロリーから計算されます。
炭水化物と糖質のカロリーは
1g当たり4kcal、
脂質のカロリーは
1g当たり9kcalで概算されます。
炭水化物は
エネルギー源となる糖質と、
ヒトの消化酵素で消化できないため
ほとんどエネルギー源にならない
食物繊維に分けられます。
炭水化物のカロリーは
ほとんどが糖質由来であり、
糖質は
1g当たり約4kcalです。
また食物繊維は
腸内細菌によって
0~2kcalのわずかなエネルギーを
生み出します。
一方、
消費カロリーは
身体活動、基礎代謝、食事誘発性熱産生(DIT)に
分けられます。
身体活動は
安静にしている状態により
多くのエネルギーを消費する
全ての動作で、
1日の消費カロリーの
約30%を占めます。
基礎代謝は
呼吸や心拍、体温の維持など
生命を保つために
安静にしていても消費される
必要最低限のカロリーのことです。
1日の消費カロリーの
約60%を占めます。
また
食事性熱産生(DIT)とは
食後、体内に取り込まれた栄養素が
分解される際に消費される
カロリーのことで、
1日の消費カロリーの
約10%に当たります。
「摂取カロリーを消費カロリーより
少なくするには具体的にどうしたら良いんだろう?」
というのが気になるところですよね。

摂取カロリーを消費カロリーより少なくする方法
「摂取カロリーを消費カロリーより
少なくするにはどうしたら良いんだろう?」と
気になっている方も多いことでしょう。
摂取カロリーを
消費カロリーより少なくするには、
食事制限と
運動を行う必要があります。
では具体的に
どのようなことをしたら良いのか、
六つの方法についてご
説明します。

1、摂取カロリーを適切に抑える
ダイエットにおいては、
摂取カロリーの制限が
非常に重要です。
しかし、
むやみに摂取カロリーを減らし過ぎても
健康を損ねてしまいます。
まずは、
適切な目標設定をして
摂取カロリーを
どのくらいに抑えれば良いのかを
計算してみましょう。
目標体重はBMIを参照し
無理のない範囲で設定しましょう。
※BMIとは
肥満度を表すために
国際的に用いられている指標です。
[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で求められます。
国内では
18.5未満で低体重、
18.5以上25.0未満で普通体重、
25.0以上で肥満と判定されます。
BMIが
低体重に当たる方は
健康を損ねるリスクがあるため
これ以上の減量は
勧められません。
一方
BMIが25以上の方は、
まずは
標準体重を目標に
減量すると良いでしょう。
※標準体重とは
BMIが22になるときの体重で、
肥満との関連が強い
糖尿病や高血圧、
脂質異常症などの病気に
統計上最もかかりにくいとされています。
推定必要カロリーは
運動量によっても異なるため、
まず以下の表で
ご自身の身体活動レベルを
確認しましょう。
身体活動レベルは
日常的に
どれくらい体を動かしているかによって
3段階に分けられます。

身体活動レベルが分かったら、
目標体重と以下の表の
体重1kg当たりの推定必要カロリーを
(推定エネルギー必要量)
掛け合わせましょう。
【体重1kg当たりの推定必要カロリー】

身長160cmの
20代女性の場合で計算してみましょう。
この女性の標準体重は
1.6×1.6×22で56.32kgです。
デスクワークで
座って過ごす時間が長いものの、
通勤では毎日歩くとすると、
身体活動レベルは
普通(Ⅱ)に当たります。
目標体重を
標準体重の56.32kgとすると、
1日の適切な摂取カロリーは
56.32×38.7=2180kcalとなります。
(小数第1位で四捨五入)
このように
ご自身に合った摂取カロリーを設定し、
これを目安として
食事の内容を工夫してみましょう。

2、脂質を控える
摂取カロリーを減らすためには、
脂質を控えましょう。
脂質は
1g当たり9kcalと
高カロリー物質であるため、
肥満の原因になりやすいのです。
厚生労働省は、
脂質から摂るカロリーを
総摂取カロリーの
20~30%に抑えるという
目標量を定めています。
また、
脂質の構成要素である脂肪酸は
構造によって分類され、
種類によって
異なるはたらきがあります。
肉の脂身や乳脂肪、
ココナッツミルクなどに多く含まれる
飽和脂肪酸は
体内で合成できるため
食事からの摂取は
必須ではありません。
摂り過ぎると
肥満や生活習慣病の
要因にもなります。
このため
厚生労働省は成人に対し、
飽和脂肪酸から摂取するカロリーを
総摂取カロリーの
7%以下にするという目標量を
設定しています。
一方で
n-6系脂肪酸およびn-3系脂肪酸は
体内で合成できず、
不足すると
皮膚炎などを引き起こすため
必須脂肪酸と呼ばれています。
必須脂肪酸は食事からの
摂取が欠かせません。
n-6系脂肪酸およびn-3系脂肪酸は
植物や魚の油に
多く含まれています。
脂質の摂取量を抑え、
その種類も意識して食べ物を選ぶことが
重要なのですね。

3、糖質を控える
摂取カロリーを減らすなら、
糖質から摂るカロリーを
制限しましょう。
糖質の摂り過ぎは
肥満の原因となります。
糖質が体内で分解されると、
そのうちのブドウ糖は
血液中に取り込まれ、
血糖値(血中ブドウ糖濃度)の
上昇を招きます。
血糖値が上昇すると
それに反応して
膵臓(すいぞう)から
「インスリン」というホルモンが分泌されます。
インスリンは血糖を
細胞にエネルギー源として使わせることで
血糖値を下げるはたらきをする
ホルモンです。
しかし
このときエネルギーとして
使い切れなかったブドウ糖は、
インスリンのはたらきにより
脂肪などに変えられ、
体に蓄えられてしまいます。
このため糖質を摂り過ぎると
体重の増加に
つながってしまうのです。
厚生労働省は
炭水化物(糖質)から摂取するカロリーを
総摂取カロリーの
50~60%に抑えるという目標量を
設定しています。
また
血糖値の急上昇による
インスリンの大量分泌を防ぐため、
GIの比較的低い食品を選ぶことも
おすすめです。
※GIとは
グライセミック・インデックス
(Glycemic Index)の略で、
各食品による
食後血糖値上昇の度合いを示す数値です。
GIが低いほど
血糖値の上昇が穏やかであることを
意味します。
主食のなかでも
白米や小麦粉を使った食品は
GIが高く、
血糖値を上昇させやすいのに対し、
そばやライ麦パン、
玄米といった食品は
比較的GIが
低い傾向にあります。
つい
ご飯や麺類を
食べ過ぎてしまうという方も
いらっしゃるかもしれませんが、
控えたり、
主食を置き換えたりしてみると
良いでしょう。

4、アルコールを控える
摂取カロリーを減らすためには、
アルコールも控えましょう。
アルコールは
1gで7kcalの高カロリー物質です。
加えて
アルコールを消費している間は、
他の
エネルギー産生栄養素は使われないまま
蓄積されてしまうため
肥満の原因となります。
さらに、
アルコールには
食欲を増進させる作用があるため、
つい食べ過ぎてしまう
恐れもあります。
摂取カロリーを減らすためにも、
アルコールは
控えるようにしてくださいね。

5、有酸素運動を行う
消費カロリーを増やしたいなら
有酸素運動が効果的です。
※有酸素運動とは
筋肉への負荷が
比較的小さい運動のことです。
体を動かすエネルギーとして
脂質や糖質が消費されます。
有酸素運動には、
ウォーキング、サイクリング、
水泳、エアロビクスダンスなどがあります。
これまで運動習慣がなく、
運動を始めることに
抵抗感のある方も
いらっしゃるかもしれませんが、
有酸素運動による
減量効果は
合計時間に比例するといわれており、
長時間
続けなければならないというものでは
ありません。
長い時間
運動を続けることが難しい場合は
短時間の運動を
1日に数度行うといった形で、
ご自分のペースで
運動に取り組みましょう。

6、筋トレを行う
消費カロリーを増やすには
筋トレも有効です。
筋トレを行うと筋肉量が増え、
基礎代謝の増加につながります。
筋肉は
基礎代謝のなかでも
最も多くのカロリーを消費します。
基礎代謝を上げるためには、
大きな筋肉を鍛えると
効率的だといわれています。
特に
お尻の筋肉である
大臀筋(だいでんきん)や
太ももの大腿四頭筋(だいたいしとうきん)、
ハムストリングは
全身の筋肉に占める割合が大きいため
重点的に鍛えると
良いでしょう。
さらに筋トレには、
交感神経や
ホルモンのはたらきを活性化させ、
カロリー消費を促す
効果もあります。
筋トレは
太りにくい体をつくるためには
欠かせないのですね。

減量を成功させるその他のポイント
「減量を成功させるポイントってあるのかな?」
せっかくダイエットを始めるのなら、
成功させるためのポイントを
押さえておきたいですよね。
減量を成功させるためには、
食事、生活習慣、心構えなど
それぞれのポイントがあります。
ダイエットを成功させるためのポイントを
四つご紹介します。
1、食物繊維を十分に摂取する
減量を成功させるポイントの一つは、
食物繊維を
十分に摂取することです。
食物繊維とは、
ヒトの消化酵素で消化できない
物質のことです。
減量のために
食事量を減らすと、
便秘が起こりやすいとされています。
この便秘を改善するために、
食物繊維にある
整腸作用が有効なのです。
さらに、
食物繊維には
脂質や糖質を吸着して
体外に排出するはたらきもあります。
また、
食物繊維が多い食品から食べることで
糖質の吸収が緩やかになり、
血糖値の上昇が
緩やかになるという
メリットもあります。
このため
食物繊維には肥満の
予防・改善効果が期待されています。
ダイエット中は
ブロッコリーやしいたけ、
ひじきなど
食物繊維が含まれる食品を
積極的に摂るようにしましょう。

2、たんぱく質を十分に摂取する
減量を成功させるためには、
たんぱく質を十分に摂取した方が
良いでしょう。
たんぱく質が不足すると
筋肉量が減少し、
基礎代謝が低下する
恐れがあります。
また
たんぱく質は
髪や肌、筋肉などの材料、
体調を調整する際にはたらく
成分にもなります。
このため
ダイエット中も
たんぱく質はしっかり
摂っておくべきでしょう。

3、睡眠を十分にとる
減量を成功させるポイントとして、
睡眠を十分にとることも挙げられます。
睡眠不足は
成長ホルモンの分泌を減らし、
肥満を招くといわれています。
成長ホルモンというと
成長期に分泌される
ホルモンというイメージがあるかもしれませんが、
実は
大人の体でも分泌されています。
成人の体内での成長ホルモンは、
代謝の調節に関与する他、
脂肪を分解したり、
筋肉を
増大させたりするはたらきをすることが
分かっています。
睡眠時間が減ってしまうと
このようにダイエットにおいても
心強い味方となる
成長ホルモンの分泌が
低下してしまうのですね。
代謝は
栄養素を生命の維持に必要な
エネルギーや
物質に変えるはたらきです。
また
睡眠不足では
食欲を抑えるはたらきのあるホルモン
「レプチン」の分泌が低下し、
反対に
食欲を高めるホルモン
「グレリン」の分泌量が増えることも
分かっています。
ダイエット中は
質の良い睡眠を心掛け、
痩せやすい体づくりをしましょう。

4、無理はせず長期的な視点で取り組む
減量を成功させるためには、
無理はせず、
長期的な視点で取り組むことも
ポイントです。
極端な食事制限や
続けられない強度の運動など
無理なダイエットを行うと
リバウンドしてしまいます。
「食べない」などのダイエットは
健康を損なうだけでなく、
カロリーを
蓄えやすい体となってしまうため
やめましょう。
さらに、
無理なダイエットは
ストレスの原因となります。
ストレスを感じると
ホルモンが乱れて食欲が増進し、
過食してしまうこともあります。
我慢のし過ぎも
ストレスの元となるため、
どうしても
油っこい食べ物などを食べたくなったときには
昼に摂り、
夕食を軽めにして
1日の摂取カロリーをオーバーしないようにすると
良いでしょう。
なお、
体脂肪1kgを減らすには
摂取カロリーと消費カロリーの差が
7,200kcal必要だと
いわれています。
この数値からも分かるように、
体脂肪を減らすのは
簡単ではありません。
ダイエットは
長期的な視点で行うことが
重要なのですね。

まとめ
ダイエットの唯一の方法は
摂取カロリーが
消費カロリーを下回る状態をつくることです。
摂取カロリーを減らすために、
糖質や脂質、
アルコールの摂取量を抑えましょう。
糖質は
過剰に摂取すると
脂肪を蓄えやすくなります。
また
脂質やアルコールは
高エネルギー物質であるため
特に注意しましょう。
消費カロリーを増やすためには
有酸素運動と
筋トレを行うことが
勧められます。
有酸素運動には
直接的な脂肪燃焼効果が
認められています。
また、
筋トレでは運動そのもので
カロリーが消費される他、
筋肉がつくことで基礎代謝が上がり
総消費カロリーを増やせるという
メリットがあります。
また
減量を成功させるために、
食物繊維や
たんぱく質を十分に摂取しましょう。
睡眠を十分にとりながら、
無理せず
長期的な視点で取り組むことも
大切です。
この記事を
ダイエットの成功のために
役立ててくださいね。

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